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良い空間は、細部へのこだわりの積み重ねでできている

  • 2025. 08. 04.

良い空間は、細部へのこだわりの積み重ねでできている

THINK HOMEの岸本です。

僕たちが家づくりをするとき、常に考えているのは「良い空間をどうつくるか」ということです。そのために何より大事なのが、細かい部分、いわゆる「ディティール」にどこまでこだわれるか。そして、簡単にあきらめないこと。これに尽きます。

邪魔な「線」をなくしていく作業

空間をすっきり見せるために、まず考えるのが「余計な線をなくす」ことです。例えば、壁と床の境目にある巾木(はばき)や、部材の継ぎ目に出る見切り(みきり)といった線。

これらは施工上、どうしても必要になる場面が多いですし、メンテナンスを考えれば理にかなっています。ただ、何もしなければ、その線が空間の邪魔をしてしまう。施工のしやすさとデザインの良さは、いつもケンカするんです。

そんな時、素材選びで手を抜くと、せっかくの空間が台無しになります。細かい作業ですが、ここにアンテナを張るのが面白いところでもあります。巾木や床見切りには、シャープに見えるステンレスを選ぶことが多いですが、やはりコストはかかります。最近はアルミ製でも良いデザインのものが出てきたので、うまく使い分けることが増えましたね。

ドア周りをすっきり見せる

室内ドアも同じです。僕たちは空間に合わせて造作することもありますが、規格品を使うことも多いです。大事なのは、枠をいかに最小限にするか。これだけで、見え方はかなり変わってきます。

最近はメーカーもデザインにこだわっていて、例えば開き戸なら上下の枠がない「2方枠」、引き戸なら縦の枠しかない、といった商品が増えてきました。こういう製品をうまく使うと、ドアが壁に溶け込んで、空間が広く感じられます。ただ、種類が増えた分、どれが良いかをしっかり選ぶ目が必要になりますね。

「見せない」工夫で、空間をすっきりさせる

当たり前に見えているものを「隠す」のも、線をなくす作業の一つです。

カーテンレールや照明の配線ダクト、洗面台のミラーなど。普通は壁や天井から出っ張ってくるものを、見えないように埋め込んだり、壁や天井と同じ面に揃えたりする。これだけで、空間はぐっと綺麗に見えます。

照明器具も隠すことが多いですね。いわゆる間接照明だけでなく、ダウンライトのような照明でも、座った時や歩いている時に光源が直接視界に入らないように配慮する。そうすると、眩しさを感じずに、光そのものの心地よさだけを感じられる空間になります。

外観も、細部が印象を決める

このこだわりは、家の外観でも同じです。 水切りや笠木(かさぎ)といった板金部材の選び方は、外観のシャープさを左右する大事なポイントです。ここは、やはりアルミ製品だと角のキレが出しにくく、板金を使うことが多いですね。

雨樋(あまどい)一つでも、ガルバリウム鋼板製のものを選べば見た目は良いですが、コストがかかる。なので、あえて主張しないシンプルな樋を選んで、存在感を消すこともあります。ベランダの排水口(ドレン)の位置や見せ方まで含めて、どうすれば建物がすっきり見えるかを常に考えています。

そして、窓の配置。高さや大きさを揃えるのか、あえてずらすのか。その空間の用途や、外から見た時のバランスを考えて、一番良い場所を探っていきます。


結局、こういう細かいことの積み重ねなんです。 一つひとつの工夫が、暮らしの中での自然光や陰影を引き立ててくれる。

そしてこの積み重ねが、最終的にご家族の暮らしを豊かにすることに繋がる。僕たちはそう思って、家づくりをしています。

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